治療内容

失ってしまった歯を取り戻すための治療

現在、失った歯を補い、機能を回復する治療法は3通りあります。

自費診療をお考えの患者さんへ

自費診療を行い1年間で1世帯に10万円以上の医療費がかかった場合は「医療費控除」の対象になります。自費診療をお考えの方は必ずこちらを読んでから診療をお受けすることをお勧めします。

インプラント

インプラントとは

インプラント治療とは、歯の抜けてしまったところにインプラント(人工歯根)を植え込んで、人工の歯冠を取り付ける治療です。顎の骨とインプラント(人工歯根)を結合させた後に人工の歯を装着するので、自然歯と同じように物を噛むことができます。

これは、インプラントが生体との親和性が高い"チタン"という金属で作られていることによるためです。この"チタン"が顎の骨と結合することによって"根(歯根)"の役割を果たします。

最近「インプラント」という言葉は一般的になってきているので、ご存知の方も多いと思います。歯を埋めるということは痛い、怖い…などの不安もあることと思います。

しかし「インプラント」とは、何かを「埋める」ことを意味する言葉で、医学の世界では整形外科の人工関節などを骨に埋め込む治療で多くの実績があります。歴史的に人間は、失った自分の体の一部を何かで補うことを考え続けてきました。歯においても40年以上の臨床実績があり、安心していただけると思います。

顎の骨にしっかりと固定されるインプラント治療は、ぐらついたりせず、取り外して洗う必要もないので、入れ歯などと比べてもメンテナンス面で優れています。

「天然の歯と変わらない感覚で噛むことができ、自然で美しい歯を手に入れることができる」
それがインプラント治療なのです。

この数年、当院においてもインプラントに対する需要が大変増えているのを実感しています。これは皆様のお口に対する考え方が、ただ痛かったり噛めなかったりしたものを治すという次元からさらに向上し、より良い生活を送りたいというレベルに変わってきているからだと思われます。皆様のトータルなお口の健康の向上を日々目指し、質の高い治療をお約束いたします。

下記をクリックするとインプラントについての詳細情報へジャンプします。インプラントの事を詳しく知っていただいて歯を失った時の選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?

入れ歯・ブリッジとの違い

 インプラント入れ歯(金属床)ブリッジ
(メタルセラミック)
素材 歯が抜けた部分にチタンを使用 義歯床に金属を使用 金属にセラミックを焼き付けたもの
長所 ○ブリッジよりさらによく噛める
○取り外す必要がなく、違和感がない
○自分の歯を削る必要がない
○周りの歯に負担をかけない
○白く美しい
○自分の歯を削る必要がない
○プラスチックの入れ歯よりよく噛める
○取り外す必要がなく、違和感がない
○入れ歯よりしっかり噛める
○白く美しい
短所 ×手術が必要で、治療に時間がかかる ×違和感がある
×インプラント・ブリッジよりも噛めない
×土台となる自分の歯を削る必要がある
×土台の歯に負担がかかり折れることがある
他の歯に悪影響が
少ない
★★★★★ ★★ ★★★
耐久性 ★★★★★ ★★★ ★★★★
違和感の少なさ ★★★★★ ★★ ★★★★
機能性(よく噛める) ★★★★★ ★★ ★★★★

インプラント治療の流れ

Step1 ヒアリング

患者さんの歯の現状をヒアリングさせていただきます。

Step2 診査/診断による徹底分析と治療計画

お口の中を拝見し、歯並びや顎と顎関節の状態をお調べして、治療工程のチェックを致します。
インプラント治療はすべての方に可能とは限りませんので細心の注意を診査を踏まえて行ないます。
模型やCT写真撮影などによる十分な診査診断を行い、治療計画についての説明をします。

Step3 カウンセリング

診断結果をもとに、あなたにインプラント治療が適しているかどうかなどを含め、治療期間、費用に関してなど詳しく説明します。

POINT
診断の結果、インプラントの適応が不可能であれば入れ歯やブリッジなど違う選択肢での治療をお勧めしています。

Step4 一次手術 人工歯根を植え込む

患者様に応じたインプラント体を選択して、インプラント治療の一次手術をします。
インプラントを顎の骨に植えるために、歯ぐきを開きインプラントと同じ大きさの穴を骨に形成します。
骨の穴にインプラントをねじ込み、しっかり固定します。そして歯ぐきを閉じます。

  • インプラントの本数が多かったり、顎の骨を増やす治療が必要な時は多めに時間をとっておきます。
  • 麻酔は通常の抜歯の時と変わりません。また、術中にほとんど痛みはありません。

Step5 経過を待つ

術後、インプラントがあごの骨にしっかりと結合するまで2ヶ月~6ヶ月ほど待ちます。

Step6 2次手術 土台を取り付ける

歯肉や骨が落ち着くのを待って、人工歯を取りつけるための部品を連結し、歯ぐきの形を整えます。

Step7 2次手術 土台を取り付ける

咬み合わせの状態をチェックし、お口の中でのバランス(調和)が整った時点で型をとり、色や形を患者さんに合わせて人工歯を作製して、最終的な歯をセットします。最近では審美歯科への流れから白いセラミックで歯を作る場合が多くなっています。

Step8 メンテナンス

定期検診の重要性

インプラント治療が終わったからといって、そのままでインプラントが一生機能するわけではありません。
インプラントを長持ちさせるには様々な努力が必要になります。例えば、インプラント周囲組織の炎症を防ぐこと、歯石・歯垢などの汚れが付着してないか、上部構造(かぶせもの)の状態は問題ないか、などが重要になります。そのためには、日頃から、家庭内でしっかりとブラッシングをするとともに、定期的にプロに相談し、検診を受けるようにしましょう。

アフターケアとインプラントの寿命

インプラントでのかみ合わせに問題がないか、負荷がかかってないかがポイントのひとつです。
インプラントはメンテナンスが良好であれば、10年から20年は95%以上の確率で維持できるものです。

インプラント治療が終わったからといって、そのままでインプラントが一生機能するわけではありません。インプラントを長持ちさせるには様々な努力が必要になります。

例えば、インプラント周囲組織の炎症を防ぐこと、歯石・歯垢などの汚れが付着してないか、上部構造(かぶせもの)の状態は問題ないか、などが重要になります。

そのためには、日頃から、家庭内でしっかりとブラッシングをするとともに、定期的にプロに相談し、検診を受けるようにしましょう。

術前・術後の注意点

前日の注意点

1.睡眠

前日は睡眠を充分にとり、体調を整えておいて下さい。

2.車の運転

当日は麻酔を用いて治療をしますので、不安な方はタクシーでお越しください。

3.化粧

女性の方はなるべく化粧は控え、口紅は落として下さい。

4.義歯・装飾品

義歯・装飾品は、はずして下さい。

術後の注意点

止血

手術当日は、なるべくうがいをしないようにして下さい。うがいを頻繁におこないますと、いつまでも血が止まらないばかりか、痛みや治癒を悪くする原因となります。

通常1日位は唾液に血が混ざりますが、出血が多いときは清潔なガーゼか脱脂綿をまるめて傷口にあてて、20分くらい噛んで下さい。もし、それでも流れる程度の出血がある場合には、ご連絡下さい。

痛み・薬

手術直後に鎮痛剤を飲んでいただきますが、その後痛みが出るようでしたら鎮痛剤を服用して下さい。(飲み方などは医師の指示に従ってください)
また、痛みがなくても鎮痛剤以外の処方された薬は、体に変調(腹痛・下痢・湿疹など)がない限り指示通りご服用下さい。

食事

食事は、麻酔がさめてから軟らかいものを反対側で噛むようにしてください。また、刺激物は避けるようにしましょう。

腫れ、出血班

顔の腫れや青アザが、人によっては出ることがあります。腫れは2~3日目がピークになります。2~3日間は氷などの極端に冷たい湿布は、かえって治癒を悪くしますので避けて下さい。
内出血は数日で自然に消えていきますので、ご心配いりません。

その他の注意事項

お風呂は軽く流す程度か、シャワーにして下さい。
飲酒・喫煙はできれば2週間は控えて下さい。
手術後より2~3日は過激な運動は避けて下さい。
処置した所を指や舌でさわらないで下さい。
毎食後及び就寝前には、処方された含嗽剤で消毒して下さい。
今まで使用されていた義歯の使用は歯科医師と相談して下さい。
日ごろのブラッシングや定期検診、メンテナンスの心がけで、インプラントの寿命が変わります。

入れ歯

入れ歯のメリット・デメリット

メリット
両側の歯にクラスプという止め金で取り付け、失った歯を補います。
両側の歯を削らずにすみ、取り外しが自由にできてお手入れも簡単です。
デメリット

クラスプをかけている歯は、大きな力がかかるために早く痛みます。また口を開けたときに見える止め金など、外見上にも問題があります。

また、入れ歯の種類によって、メリット・デメリットが異なりますので、詳しく知りたい方は、下の『入れ歯の種類』をご覧ください。

入れ歯の種類

部分入れ歯
名称写真ワンポイント素材長所と短所安定性美しさ違和感(薄さ)
チタン床義歯 チタン床義歯 健康・軽量 義歯床にチタンを使用

○薄いため違和感が少ない
○硬いため、安定した噛み心地になる
○上顎をおおう場合、食べ物の熱が伝わる
○バネが目立たない
○割れにくく、変形しない
○軽い
○金属アレルギーにならない

★★★★ ★★ ★★★★
コバルトクロム床義歯 コバルトクロム床義歯 がっちり 義歯床にコバルトクロムを使用

○薄いため違和感が少ない
○硬いため、安定した噛み心地になる
○上顎をおおう場合、食べ物の熱が伝わる
○バネが目立たない
○割れにくく、変形しない

×金属アレルギーになることがある

★★★ ★★ ★★★
ノンクラスプ床義歯 ノンクラスプ床義歯 美しい ナイロンを使用

○バネがないので入れ歯だと気づかれにくい
○違和感が少なく、装着感もよい
○チタン・コバルトクロムに比べ安価

×定期的に作り変える必要がある

★★ ★★★★★ ★★
○オプション磁性アタッチメント ○オプション磁性アタッチメント 安定性 さまざまな種類がある。入れ歯の補助的な固定装置。

○入れ歯が外れにくい
○しっかり噛める
○バネがなくなるので入れ歯だと気づかれにくい

×お口の状態によっては使用できない

★★★★ ★★★★★
プラスチック義歯(保険適用) プラスチック義歯(保険適用) 保険適用 義歯床にプラスチックを使用

○健康保険が適用できる
○調整が容易

×精度を高く作るのが難しく、安定して噛めない
×口の中の違和感が大きい
×バネが目立つ
×割れたり変形しやすく、耐久性が低い
×上あごをおおう場合、食べ物の熱が伝わらない

総入れ歯
名称写真ワンポイント素材長所と短所安定性美しさ違和感(薄さ)
チタン床義歯 チタン床義歯 健康・軽量 義歯床にチタンを使用

○薄いため違和感が少ない
○硬いため、安定した噛み心地になる
○上顎の場合、食べ物の熱が伝わる
○割れにくく、変形しない
○軽い
○金属アレルギーにならない

★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コバルトクロム床義歯 コバルトクロム床義歯 薄い・がっちり 義歯床にコバルトクロムを使用

○薄いため違和感が少ない
○硬いため、安定した噛み心地になる
○上顎の場合、食べ物の熱が伝わる
○割れにくく、変形しない

×金属アレルギーになることがある

★★★★ ★★★★★ ★★★★
○オプション磁性アタッチメント ○オプション磁性アタッチメント 安定性 さまざまな種類がある。入れ歯の補助的な固定装置。

○入れ歯が外れにくい
○しっかり噛める

×お口の状態によっては使用できない

★★★★ ★★★★ ★★★★
プラスチック義歯(保険適用) プラスチック義歯(保険適用) 保険適用 義歯床にプラスチックを使用

○健康保険が適用できる
○調整が容易

×精度を高く作るのが難しく、安定して噛めない
×口の中の違和感が大きい
×割れたり変形しやすく、耐久性が低い
×上顎の場合、食べ物の熱が伝わらない

★★

ブリッジ

ブリッジのメリット・デメリット

メリット
両隣の健康な歯を支えにして、橋をかけたような形の修復物を作り、失った歯を補う方法。固定式なので違和感もなく取り扱いも楽です。
デメリット
支えにした両側の歯を削らなければならず、支えにした歯に力が余計かかってしまいます。そのために支えの歯もダメになりやすいことが難点です。

固定性のブリッジ

普通ブリッジというと英語の「橋」のことですが、歯科では抜けた歯の両隣の歯に被せ物(冠)などをして、橋渡しのような形で人工の歯を固定する方法でつくる義歯のことを意味しています。

噛む能力は非常に高く、うまく出来ると何でも噛めるようになります。
審美的にも、歯と同じ色の材料を使えば天然の歯と見分けがつかないようなものを作ることができます。

最大の欠点は、両側の歯を削らなければならないことです。
特にその歯が健全な歯の場合には、削ることに抵抗感があります。
削る量もかなり大きくなりますので、その歯の寿命を縮めることになります。

接着ブリッジ

普通のブリッジは両隣の歯に被せ物をする時に、かなりの量の歯質を削らなければなりません。
できるだけ歯を削らないでブリッジを作りたいという発想で考えられたのが、接着ブリッジです。

歯に接着する材料が開発されたためにこのような方法が可能になりました。
しかし、この方法を採用している歯科医はあまり多くはありません。
接着剤ががれることを心配する歯科医が多く、金属が見えないようにしかも外れないように作るためには高度の技術が求められます。

当院では、20年前からこの方法を積極的に採用してきました。
審美性には金属がわずかに露出することあがあるので、多少問題がある場合がありますが、外れることを心配する必要はありません。

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